あおみ労務事務所
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労務記録
「会社の粘着力を増すためには社員との共通の思い出をより多く持て」と、明日香出版社の社長・石野誠一氏が、かつての講演会の中で言っていたことを思い出します。
このページでは、労務管理の意義を、「人を生かす」という視点でとらえ、業務で体験した出来事や身近で話題になったことなど、労務管理の記録を発信していきます。
2010.09.05 (San)
若年者雇用実態調査

「自分の収入で生計」44%

上は、先週の中日新聞の見出し。
自分の収入だけで生活できている若年労働者(15〜34歳)の割合だ。

数字を逆に読めば、半数以上の若者が自分の収入だけで生活できていないことになる。
何たる有様。必然、親や配偶者の収入に頼っているのである。

夫を持つ妻であれば、パート収入だけでは生活できないから仕方ないが、この数字は、いかに派遣やフリーターという非正規労働者が多いかを物語っている。

その結果、結婚しない、あるいは結婚できない若者が増えている。
男性の生涯未婚率は15.96%、女子は7,25%に達するという(2005年国勢調査)。

さらに引きこもりやニートの高年齢化が顕著だというデータもある。
引きこもりの平均年齢は、32歳。40代の人もいて、後20年もしたら、老齢年金の問題も生じてくる。

「若者の就労問題はもはや福祉問題」なのである。
白骨化した死体を隠して、年金を不正受給する事件が後を絶たないのも、うなずける。

「生き方の多様化」といってしまえばそれまでだが、何かが間違っているのだろう。
甘えの構造を放置したツケである。行政ではない。やはり政治の問題だ。

今年も最低賃金が大幅に上がる。生活保護の金額よりも低いからといって、最低賃金を闇雲に上げていくのはどんなものだろう。少なくとも中小企業の実態を知っている者のやることか!



2010.08.22 (San)
熱中症

朝晩が少しずつ涼しくなってきた。
秋の風が、我が物顔とまではまだいかないが、朝夕に少しだけ顔を覗かせる。

とはいえ、日中の温度の上昇は勢いを増すばかりで、人間が一匹茹であがってしまう。
ましてや、鋳造工場では、“熱中症予備軍”が所狭しとひしめいている。

先週は、立て続けに3件、熱中症の労働災害。
幸い、大事には至らなかったが、夏バテが出始める頃だし、自愛したいものだ。

熱中症対策に欠かせないのが、「塩飴」。梅干を置く工場もまだ多いが、塩飴がいいらしい。
すっきりとしたレモン風味の塩飴が、今年は格別売れているようだ。

   ミドリ安全の「塩熱飴」  
http://midori-anzen.jp/ht/

さて、今年も後半戦。事務所のポトスが、蔓を伸ばし続けている。
どこまで伸びるか?

事務所の床の足の踏み場がなくなるくらい、伸びていけばいい!



2010.08.08 (San)
あるメールから・・・年金記録問題

メールが届いた。


柴田先生、いつもお世話になっております。

お話を頂いてから、少しずつ考えてみたものの、
軽い気持ちで引き受けてしまったことを、たいへん後悔しました・・・。

私にとっては、読んでいただくものを作りあげることは
とても大変な作業でした。

締切直前になってしまい、申し訳ありません。
会報誌の原稿を添付してお送りします。


中々、ムードあるメールだ。
メールの送り主は、6月に開業したばかりの、とある先生。

そもそもの馴れ初め(?)は、開業の挨拶で支部長(私のことです)宅を訪問した彼女に、会報誌の原稿執筆を依頼をしたことに始まる。

刈谷労働基準協会の会報誌に、社労士が輪番で執筆するコーナーがあって、私が毎月の原稿の取りまとめをしている関係で、今年度残った最後の一枠を、彼女に依頼したというわけだ。

話をしているうちに、「年金記録確認愛知地方第三者委員会調査員」の履歴が判明。第三者委員会で関わった実務の実際は、多くの人の参考になるだろうと判断し、依頼した。

下は、メールに添付されていた原稿。
刈谷労働基準協会の会報誌「KARIYA」9月号に掲載予定・・・・中々、味わい深い!

 ちょっと気になる労務相談
  『厚生年金保険の誕生と、年金記録問題のこれから』


今回は、労務相談とは少し違った分野ですが、企業や労働者と密接な関係のある厚生年金保険について、お話をさせていただきます。

厚生年金保険の前身は、太平洋戦争中の昭和17年6月、ドイツの年金制度を範として「労働者年金保険」として発足しました。当初は男子筋肉労働者のみが対象で、工員など現業の男性だけを加入させ、職員などの事務系男子や、女子は対象外でした。集められた年金保険料という名の資金は、戦時という状況のもとで戦費調達の役割を果たしたと推測されます。

しかし、戦況の悪化で男子労働者は徴兵され、いわゆる現場労働にも女子が進出するなか、年金保険の適用拡大が必要とされ、事務系の男性や、女性を対象に含めた「厚生年金保険」が、昭和19年10月から実施されることになりました。

戦前から、公務員や軍人に恩給制度はありましたが、保険料を徴収しない制度でした。現在のように保険料(掛金)を徴収する(旧)国家公務員共済組合法が適用されたのは、昭和24年10月から。そして国民年金は、昭和36年4月から開始されました。厚生年金保険は、それらより長い歴史を持っています。

「宙に浮いた5千万件」から始まった年金記録問題の存在は、それまでの年金制度と旧社会保険庁に対する国民の不信感とは別の衝撃を与えました。膨大な年金記録が誰のものかわからずに宙に浮いているということは、将来、受給期間が足りずに年金が受給できなかったり、納付した保険料に見合った年金額を受給できない可能性があるのです。

そこでこの問題を解決すべく、保険料の納付実績や年金見込み額などの年金情報が「ねんきん特別便」、「ねんきん定期便」として送付されるようになりました。加入者自らが定期的に記録をチェックし、年金記録が見つからない場合は、職歴・加入歴を整理して年金事務所に相談することと、それでも記録がなく、納得がいかないときは、年金記録確認の申立を総務省の年金記録確認第三者委員会に行うことができます。

事業所に勤務していた方が、当時の給与明細を持っていない場合は、厚生年金保険に入っていたかどうかを証明できません。その場合は、お勤めした事業所が現存していれば、事業所に当時の資料が残っていないかを確かめ、厚生年金保険の台帳をもとに、同時期に勤務した方にお話を伺うことで、当時の状況について調査します。

第三者委員会の調査の中では、調査を申し立てた方や、同時期に勤務した方々から、

「給料の明細を見て、たくさん引かれていたから、厚生年金も払っていたはず。」

「仕事中にケガをして病院にかかった。治療費がかからなかったから、保険に入っていたよ。」

こうしたお話を伺うことが、多々あります。

お給料から控除されるのは、税金、社会保険料などです。しかし、職場によっては、食事代なども差し引かれることもあり、控除があったことで、一概に厚生年金保険料を引かれていたとは判断できません。

また、仕事中のケガは言うまでもなく、労災保険の対象ですので、治療費がかからなかったことが社会保険に入っていた証明とはなりません。もちろん、厚生年金保険に入っていなかったとも言い切れません。

お話を伺いながら感じるのは、どなたも懸命に働いたかつての職場に、自分の足跡が無いことや、一部しか記録が無いことの無念さです。しかし、50年60年と時を経ている場合では、事実を確かめることができないことがほとんどです。

記録回復は当然の権利と思い、年金記録確認の申し立てをされた方でも、残念ながら当時の勤務や、保険料控除を証明する証拠が見当たらないことで、記録回復を認められない場合があります。

認められないことに、ご本人が納得できないのは当然のことでしょう。勤めた記憶は間違いないのに、立証できないのですから。

「役所が記録を間違ったのではないか。私は払い損だ」。」

「会社が保険料を天引きしていたのに、国に納めていなかったのか。」

過去に勤務した事業所や、ずっと生活してきた日本という国を信頼できなくなることは悲しいことです。保険料を納付したのに未納扱いとなっていたのでは、まじめに保険料を納付してきた人が納得しないでしょう。その結果、保険料を納める人が減少し、年金制度が崩壊してしまうことにもなりかねません。

今年度から日本年金機構は、8億5千万件の紙台帳とコンピュータ記録の突き合わせの全件調査を行います。2年間集中的に取り組み、4年間で、すべての突き合わせを完了する予定です。それでも宙に浮いている記録の一部は、統合が困難であろうと言われています。

この全件調査が終わった後に、なお残る年金記録問題について「一定の基準で年金記録を認める」ことの是非を、国民に意見を求める計画としています。解決まで、まだまだ時間を要しそうです。

年金制度は、長期間の保険料納付を前提に、老後の生活を支える大切なものです。今年金を受給している方だけでなく、現在保険料を納付している方々も、自分の年金記録に関心を持ち確認してみる必要があります。私たち一人ひとりが行動しなければ問題は解決しないと思います。



2010.07.25 (San)
山法師

先日、得意先の
歯科医院を訪問すると、診療室の窓辺に何ともいえない清楚な花々。
花は散り際を迎えて、ひとひらゆっくり散っていくかのように佇んでいる。

花水木に似ているが、花水木とは咲く時期が異なっている。
さて、花の名は?

書店で、花図鑑を買った。
「初夏の花木」の項に、それらしい花を見つけた。

「山法師(ヤマボウシ)」。
比叡山の僧兵のような名は、元々野趣が持ち味ということか?

「近縁種の花水木に似るが、花水木は苞の先端が凹むのに対し、山法師は先端が尖る」とある。
「近年、庭木として盛んに利用されるようになった」とも。

ここ数日の茹だるような猛暑。
瑞々しい花を眺めて、心を癒していこう。



山法師



2010.06.26 (Sat)
仕事は誰のために?

昨日は、東京へ出張、そして、とんぼ返り。
社会保険労務士会連合会の通常総会へ代議員として出席した。

梅雨さなか、年度更新と算定基礎業務を置き去りにしての東京行きは、少々辛いものがあった。
しかし、普段の生活ではできない体験は、とても新鮮だ。

他の季節であれば、総会出席と都内の寄席めぐりなどをワンパックにして、一泊二日の旅にできただろうが、この時期はそういうわけにいかない。

やることが山ほどあって、ややもすると山崩れを起こしそうだ。
気持ちに余裕がないから、脳が切れやすくなり、たびたびショートを起こす。

余裕がないというのは、何事にも情けないものだ。
そういえば、連合会が発行している「月間社会保険労務士」に、先日良いことが書かれていた。

内容は、「仕事は誰のためにやるか?」。
以下は、「がんばっても周りから認めてもらえない」とこぼす平社員とカウンセリングとのやりとり。

仕事の本質が垣間見えるようだ。

「ところで、Tさんは何のために仕事をしているのですか?」
「生活のためとか、できるだけいい暮らしをしたいからですが・・・」

「なるほど、経済的な理由ということになりますか?」
「他にも、自分を高めるとかの精神的なものも大事だと思います」

「なるほど、総じて自分ため、ということでしょうか?」
「そうです、だって仕事ってそういうものではないですか?」

「仕事とは、自分のためにするものだと?」
「ええ、まあ、その結果、他の人のためになるというのはあると思いますが・・・」

「なるほど、確かに多くの人がそのように考えているかもしれませんね。
でも、たぶんその考えから変えたほうが事態はよくなるでしょうね」

「仕事は、自分のためでなく、他人のためにやるものだと思いませんか?
で、より多くの人の役に立ったり、より多くの人を喜ばすことができた人がそれなりの評価や報酬をもらえるわけです。こう考えたほうがわかりやすいでしょ?」



2010.05.22 (Sat)
「年金」の考え方

年金のことを書きます。とは言え、すべて引用。
年金の本来あるべき姿が、ここにありますので、参考にして下さい。

三重県の友達を訪ねました。
彼女が書いた「くらしの作文」に私がほれ込み、押し掛け友達になって以来、手紙や電話で親交を深めていますが、、会うのは今回が二度目でした。

還暦を迎え、老齢基礎年金の繰り上げ受給請求をしたことを話すと、「今、暮らしに困っとらんのやったら、六十五歳からでええやん。もし早く死んだら、そのお金、世のため人のために使ってもらい。死んだらお金いらんもん」と言うのです。

はっとさせられました。
六十歳から受け取るか否か考える上で、損得勘定しか頭に無かった自分とは大違いです。
「年金というのは、長生きした人が生活に困らんように助け合う制度だよ」と母が言っていたのを思い出しました。

ということは、心ならずも早世せざるを得なかった人々の思いやりが込められているお金だということです。受け取る時には、《当たり前だ》と思わず、長生きできたことも含めてありがたく頂いて大切に使わせてもらうべきだと思うのです。

年金事務所への申請は取り消しました。
係りの方には迷惑をかけましたが、何だかとってもすっきりした気分になりました。

                             「中日新聞・くらしの作文」(豊橋市 内柴泰代)



2010.04.25 (San)
支部長メッセージ その弐

「支部だより」の原稿依頼が届いた。支部だよりの発行予定は、5月20日(木)。
ということで、早々に書いたのが下の「支部長メッセージ」。

読んでも面白くない代物ですが、これで会務の一端を察してください。!

三河西支部の皆様、支部長の柴田です。
初夏を迎え、採れたての苺をジャムにすると甘酸っぱい香が満ちてきます。

いつもながらの支部事業へのご理解・ご協力、本当にありがとうございます。
4月16日(金)の三河西支部通常支部会には、多数の出席をいただき、ありがたくお礼を申し上げます。

雨催いの天候ながら、議事の方は白熱。
たくさんの叱咤激励に、身の引き締まる思いが致しました。

今年度は、「みんなで創る三河西支部」を合言葉に、会員一人ひとりが主役となるよう、
“三河西支部丸”の舵取りに専念していく所存です。皆様のさらなるご理解・ご協力よろしくお願い致します。

さて、三河西支部の会員数も増加の一途を辿り(支部会員数の推移参照)、また、連合会の受託事業など新規事業も増し、連合会から愛知会そして三河西支部へと、多くの事業が下りてきています。

支部長推薦一つとっても、相当の事務量に上り、それらを踏まえれば当然のことながら、「支部事務局」という話が泉のように湧いてきます。

“三河三支部合同”、“三河西支部単独”、“三河SRへの委託”など、まことしやかに「支部事務局」の構想が囁かれますが、目的と予算を明確にした上で、また先輩諸氏の苦労を無にすることなく、事務局という課題に対処していきたいと考えます。

時に、愛知会では「組織再編検討特別委員会」を設置。
組織再編の行く末により、事務局のあり方も、姿かたちが変わってきます。

組織再編が緒に就くのを待って行動に出るのが賢明なやり方かもしれませんが、次世代の負担を軽減することが狙いであれば、待ったなしの時期かも知れません。

この細腕で難題を担えるのか、悩みは尽きません。
「弱音吐くおとこを月が叱咤する」(柴崎昭雄)の心境です。

しかし、今年度の事業計画は、迷うことなくやり遂げなければなりません。
皆様の力をお借りして、一歩ずつ確実に事業を行ってまいりますので、今年度も引き続き皆様のご理解・ご協力よろしくお願い致します。

 【支部会員数の推移】




2010.04.18 (San)
荒稼ぎな16歳!

桜が散ったというのに、妙に肌寒い。
このところ続いている天候不順は、何かの前兆ではないかと勘ぐってしまう。

しかし、季節は確実に前へ進んでいて、ここ数日でハナミズキが一気に開花した。
白とピンクの清楚な花々が、目を楽しませてくれるのがありがたい。

金曜日は、愛社労 三河西支部の総会(通常支部会と呼んでいます)。
支部長の忙しさを改めて思わされた一日だった。

議事は白熱?を通り越して、言いたい放題の態を成し、支部会ですでに体はグッタリ。
そのお陰か、その後の懇親会のビールが最高にうまかった。

その日、メル友からの経営情報。これが中々面白い!
世相の一端を読んでみてください。

【荒稼ぎな16歳

アメリカ在住の16歳の女の子が、650万稼いだ。彼女の荒稼ぎ方法とは、『YouTube』。
『YouTube』は、世界中からアクセス可能な動画投稿サイト。

彼女は、その『YouTube』を利用して、自分で買った服や靴などをブログで紹介する感じで動画投稿(しかもマシンガン投稿)していたのだ。

つまり、マシンガン投稿形式で動画を公開しつつ、トークも加えつつそれを続けた結果、ブログ見る視聴者が世界中で増えに増えて広告収入が650万円にも上ったというわけだ。
 
彼女の公開動画ブログ、総再生数、約750万回。視聴者いわく・・・・
彼女の動画にはセンスがあって、ただ単に買ったものを載せるだけではない。

流行をいち早く取り込んだり、『コレとコレを組み合わせるとカワイイ・オシャレ』とか、ファッションアドバイスしたりなどで同世代の女の子の支持をガッツリ得たのである。
 
今では彼女、『YouTubeから飛び出したファッションリーダー』的な存在として全米で注目を浴びている。なにが・いつ・どんな形で収入になるか、わからない!

彼女自身も、まさか趣味で始めた動画投稿がここまでの収益になったり、注目浴びたりすることは思いもよらなかっただろう。

『チリも積もれば山となる』・・・・か?



2010.03.28 (San)
外国人の介護福祉士

愛社労・三河西支部の総会(通常支部会と呼んでいます)まで、20日を切った。
2月以降、事業報告の確認、議案書の整理、幹事会等で慌しい日を過ごしている。

新年度が明けてすぐに開催する監査会、そして監査会の報告を新年度第1回目の幹事会へ。
最終の議案書を仕上げるのは、その後だ。支部長としては、気だけが急いてくる。

今日、仕事仲間からメールが来た。それによると、先日介護福祉士の免許資格を初めて外国人が取得したというのだ。インドネシア人とフィリピン人。

日本で働くことを強く望み、勉強に精励した結果の免許資格。
しかし、
就職先が容易に見付からない。

不況の影響で
多くの施設が採用を見合わせているのは事実だが、一番のネックは「外国人であること」。多くの施設が、外国人はできれば採用したくないというのだ。

その理由は、意思疎通の問題や受け入れ側の施設内での刺激等々。
受け入れ側としては、外国人の採用は負担が大きなってしまうと捉えているのだ。

日本と外国では風習も違うし、考え方も違う。差別と言うのではなく、同じ空気を吸っていても、違う空気を吸っているくらいの違和感があるのだろう。

これだけ日本に外国人が増えている昨今、まだまだ同一に扱えない閉鎖性が悲しいが、日本人の了見の狭さが、逆に我が身を滅ぼすことに繋がらないか・・・・!



2010.02.27 (Sat)
南極探検隊員の求人

世界的経済危機から1年半。経済の“氷河期”をくぐり抜けて、ようやく景気は「全体としては持ち直している」(日銀)というところまで回復の兆しを見せていますが、依然として個人消費は低迷。

設備投資、住宅投資ともに低水準で、今また、トヨタの大規模リコール問題が、景気回復の行く手に待ち構え、柔らかな春の日差しを遮ろうとしています。


しかし、少しずつ雇用情勢が改善している節もあり、私の事務所でもこのところ顧問先からの求人募集の依頼が増えてきています。求人募集の多寡は、景気を占う指標になります。

求人が多くなるのは、仕事が徐々に増えている証拠で、経済が活況に転ずる兆候。このまま求人募集が広域に拡大し、転職先が見つからない失業者や就職先が内定していない学生には、吉報を手に入れてもらいたいものです。


【求む男子、至難の旅。わずかな報酬。酷寒。暗黒の長い日々、生還の保証なし。成功の暁には名誉と賞賛を得る】

上は、先日、雑誌で目にした求人広告。もちろん、現在の求人広告ではなく、第1次世界大戦前、英紙に掲載された南極探検隊員募集の広告です。

第1次大戦は、1914年7月勃発ですから、さかのぼることほぼ1世紀。現代のように甘美な時代ではなく、人の心が荒れ果てた暗黒の時代。

この求人広告を見て応募が殺到したといいますから、金銭よりも名誉や賞賛に重きを置いた人がいかに多かったかがわかります。


個人の欲得を捨てて、公のためにゆるぎない志を燃やしていた。そんな時代が、わずか1世紀の間に大きく変貌を遂げました。かつての南極探検隊員にとって、現在のニートやフリーターといった社会現象がどう目に映るのでしょうか。

しかし、南極探検隊員の募集広告は、今のハローワークでは通用するはずはありません。まず、男子だけの求人は、男女雇用機会均等法に違反。わずかな報酬は、最低賃金法に抵触?

加えて、「至難」「酷寒」「暗黒の長い日々」は、劣悪な環境下に身を置くことになりますから、安衛法違反の可能性があり、「生還の保証なし」に至っては、保険加入が義務付けられるでしょう。

要するに、現代ではありえない求人募集なのです。


このように今のハローワークでの求人募集は、法令順守が大前提となっていて、法律をひとつずつクリアしていかなければ、「適正な求人」として、求人窓口で受理されません。

仕事を探している方は、安心して働くことができる職場を探しているわけですから、求職者の立場からすれば、応募への第一歩は「適正な求人」との出会いから、と言えるのです。


ハローワークの求人募集については、下のチェック項目がクリアされているかどうか点検するとともに、年齢制限が認められる例外的事項や性別不問の適用除外職種などを充分理解した上で、求人の申し込みをしていただきたいと思います。

1.募集及び採用に際して、年齢不問としていますか?(雇用対策法)

2.募集及び採用に際して、性別不問としていますか?
(男女雇用機会均等法)

3.高年齢者雇用確保措置は導入済みですか?
(高年齢者雇用安定法)

4.週40時間労働制を守っていますか?
(労働基準法)

5.労働保険に加入していますか?
(労働者災害補償保険法・雇用保険法)

6.厚生年金、健康保険に加入していますか?
(厚生年金保険法・健康保険法)

先日、ハローワークの求人コーナーで、担当者が求人者とすったもんだのやりとりをしていました。その客はいわゆる“堅気”には遠いいでたちで、少々コワモテ。

ところどころ聞こえる会話を拾っていくと、どうやら客は風俗店の店長で、店で働いてくれる風俗嬢を募集している様子でした。担当者が、「ハローワークはそんな所じゃない」と求人を拒むと、「じゃあ、どんな所なの?」と。


常識の中で考えると、その手の求人はハローワークには馴染まないものですが、「拒否する根拠は?」と問われると、どう答えればいいのでしょうか。

ハローワークに掲載される職種がマトモで、掲載を拒否される職種がマトモじゃないと言えるのでしょうか?風俗嬢だって立派な仕事じゃないか、と思ってしまいます。


その昔、福沢諭吉翁が「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」(学問のすすめ)と説いたのと同じで、仕事にも上下はないと思いますが、どうなのでしょう。

さて、この求人はどうなったのか。店長が最後に、「シャレです、シャレシャレ」と言って帰ったとか、風聞はどこまでが本当なのか分かりません。

この場合、「風紀を乱すから」が解答です。「法令順守」という枠と「風紀」というもう一つの枠をともに守っていくことで初めて、求人票が受理されます。

「風紀」という枠はあくまで例外的なものですから、「法令順守」の枠を逸脱しないよう、企業は絶えずチェックしていただきたいものです。


そして、大事なことは、求人募集のための法令順守ではなく、社員を大切にするための法令順守であることを、企業は忘れてはいけないのだと思います。
                                  
                                  (刈谷労働基準協会・会報誌原稿より)



2010.02.13 (Sat)
次は、「残業代請求」?

T・H・G東京法令学院からセミナーの案内が届いた。
定期的に開催されている「就業規則作成セミナー」だ。

4月に労基法が改正されるが、その大きな柱は、
「割増賃金の引き上げ」「年次有給休暇の時間単位による付与」である。

どちらも就業規則に大きな影響を及ぼすもので、改正労基法が施行されれば、真っ先に就業規則を改定しなければならない、というのである。

雇調金(中小企業は、中安金)に加えて、就業規則改定は骨のいる作業であるが、やらねばならぬこと。なぜなら、「過払い金返還請求」の次に、「残業代未払い請求」が来るからである。

今、多くの弁護士、司法書士が代理人となって、「過払い金返還請求」がなされている。
例のサラ金大手「アイフル」を倒産の危機に追いやった、あれである。

つまり、利息制限法で定められた上限金利(15%〜20%)を超えてサラ金が金を貸した場合、すでに借金を返済していれば、借り手は利息を払いすぎていたことになる。(下参照)

この過払い金を遡って(10年まで)返還請求するのである。そして、弁護士、司法書士が次のターゲットとして狙いをつけているのが、「残業代」。

残業計算は労基法で縛られているが、間違った計算がなされていることがよくある。
25%増、35%増は心得ているが、案外知らないのが、残業の基礎計算。

諸手当を含めず、基本給だけで計算している事例を多く見る。
除外できる手当は、
「勝つべしリーチと住宅」

つまり、
「家族手当」「通勤手当」「別居手当」「子女教育手当」「臨時に支払われた賃金」「1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金」「住宅手当」だけが、基礎計算から除外できる。

それを今一度指導しなければならない。
この春は、これが一番大きな仕事になるだろう!






2010.01.30 (Sat)
起きて半畳、寝て一畳

今朝の中日新聞を拾い読むと、不景気風が喉を突いてくる。
それで、喉が少々痛い。そんな時は、緑茶でよくうがいをするといいそうだ。

まずは、
年金支給額据え置きのニュース。

厚生労働省が、29日、2010年度の公的年金支給額を09年度と同額に据え置くと発表。
据え置きは4年連続。支給額は
 
国民年金が、月額66,008円(40年間保険料を納め満額受給の場合)
厚生年金は、月額232,592円(夫が標準的な給与で妻が専業主婦のモデル世帯)

さて、次は
,10年春闘雇用・賃金の行方

トヨタ労組執行部案では、ベア(賃金制度改善分)要求見送り、定昇(賃金制度維持分)優先。
ボーナスにあたる一時金(夏冬合計)は、昨年春闘の妥結額(組合員平均186万円)と同水準。

電機メーカー各社の労組で構成する電機連合では、賃金体系の維持(定昇だけの要求)や平均5ヶ月分の一時金を求める2010年春闘の統一要求を決定。

業績悪化に加えて、リコール問題など難問を背負ったトヨタや電機メーカー各社の実情が浮き彫りにされるが、労組もそこは心得ているようで、無理難題は吹きかけないだろう。

困っているときはお互い様!少々賃金が安くても死ぬことはないのだ!



2010.01.17 (San)
朝顔と金魚

年が明けて二週間が過ぎ去った。今年は穏やかな幕開きである。
例の「中小企業緊急雇用安定助成金」(中安金)が一息ついたせいだろう。

昨年は、年明けから連日、中安金の説明にあけくれた。
助成金の趣旨、条件、手続きなど、一連の説明は中々骨のいる作業だった。

休業や教育訓練のスケジュール、協定の結び方などを、労基法に馴染みのない経営者に、噛んで含めるように話すのは一筋縄ではいかない。

そんな苦労の連続が年明けから続いた昨年は、いつまでも心に残る年になるのだろうか?
今年の一月は、少し余裕を持って、日経新聞・「私の履歴書」を読んでいる。

今月は、細川護熙(ほそかわ もりひろ)元首相が登場している。
反骨精神旺盛な、わび・さびの心を持った、時に天邪鬼な“殿様”である。

昨日のリーダーシップ論が面白かった。
こんなふうに綴られている。

 昔の戦では織田信長でも上杉謙信でも、武将たる者は例外なく本陣に旗さしものを押し立てて
 敵に臨んだ。私の決起は誠に小さなドン・キホーテ的行動だったが、旗印として掲げたこの国
 の姿形は簡単にいえばこういうことだった。

 道義を重んじ、謙虚を美徳とし、質実な生活を心がけ、ぜいたくと浪費を憎む精神・・・・。
 農を基本とした緑の美しい国土に、こうした気風がみなぎってるならば、テレビや車があふれ
 かえっていなくとも、必ずや世界の国々から敬愛のまなざしをもって接せられるだろうと。

 リーダーたる者は、その旗をしっかりと立てることがまず第一だ。
 旗が見えなければ、ついていく者はどこへ向かって走ったらいいかわからない。

細川さんの政治信条は、質の高い実のある国づくり、虚飾を廃した「質実国家」づくりだ。
大量生産、大量消費の経済社会を、質があり、実のある社会に転換していくこと。

そのためには、「ライフスタイルも江戸時代のように、朝顔と金魚をながめて暮らすのが一番分にあった平和な生き方だというぐらいの覚悟が必要だろう」と提案しているところなど、実に面白い。

そして、時代は確実にその方向へ向かっている! 


冬の金魚



2009.12.06 (San)
特定保健指導

昨日は、社労士の日・無料相談会。三河西支部の統括責任者として、4会場を巡察(?)。
4会場とも例年に比べ低調に見えたのは、あいにくの雨のせいか?

相談件数こそ少ないが、相談会の日までに費やした努力は無駄ではないと確信している。
事前の広報活動、ポスターの貼付、チラシやティッシュペーパー、社労士リーフレットの配置等。

相談会場では、何度も館内放送を入れてもらったり、ティッシュを渡しながらの呼び込み。
本来の目的である、「社労士」の知名度アップに繋がったはずだ、と思っている。

無料相談会を終えて帰宅するや、すぐに高浜市いきいき広場内で「特定保健指導」。
保健福祉グループの小澤茜さんが丁寧に指導して下さった。

すでに受診済みの健康診断の結果から、まず数値を点検し、続いて状況分析。
次に問題点を指摘され、いよいよ主眼である「問題解決のためにどうするか!」。

目標を設定し、具体的な計画を立てた。
計画を立てるときに大切なのは、続けられる目標を立てること!

無理なことは続かない、そう思うべきである。
さて、私の
「健康目標シート」は、以下のとおりです。

 
1 自分の健康上の問題点は?

     肥満 高血圧


 
2 あなたの健康状態は何点ですか(理想を100点とする)?

     
60点

 
3 今の生活を続けた場合、10年後の健康状態は何点ですか?

     
45点

 
4 続けられる目標を立てましょう!

     
目標体重 68kg

 
5 具体的な計画を立てましょう!

     @ 酒量を現状の80%にする。
     A 飲み始める時間を1時間早くする。
     B ウォーキングの距離を500m伸ばす。

小澤さんからは、「ご自分で問題点に気づかれていたことが素晴らしいと思います。がんばりましょう」というコメントを頂いた。しばらくはこの人と二人三脚である!



2009.11.29 (San)
支部長メッセージ

日常の社労士業務もさることながら、今年は、“支部長”としての仕事が忙しい。
「愛知県社会保険労務士会 三河西支部」の支部長職である。

三河西支部は、碧海5市(刈谷市、知立市、安城市、碧南市、高浜市)と西尾・幡豆地区にまたがり、現在、会員160名。自慢(?)の細腕では到底、会員をまとめることはできない。

目の前にある行事をこなすだけで精一杯。会員とのふれあいは、失礼ながら薄い。
唯一、「支部長メッセージ」なるもので、定期的に会員への繋がりを試みている。

下のように、その時々の思いを綴っていく。
決して学術的にならぬよう配慮しながら、あくまで軽く流す。

メッセージは、いわばイントロ。
ここから、報告・連絡事項へと繋げていくのである。

どれだけの会員が読んでくれているのか?
気になるところであるが、しばらくは“こころ”を綴っていこうと思っている。

会員へは、乞うご期待!である。

 支部長メッセージ(21.11.19)     三河西支部長 柴田比呂志

 愛社労三河西支部会員の皆様、晩秋の風が身にしみる季節となってまいりました。
 朝夕はもちろん、雨や曇の日には、昼間から“暖”が欲しいと思うのは私だけでしょうか。

 秋から冬へ続くこの時期はまた、もの悲しい季節でもあります。
 落日に照らされて街路樹が葉を落としていく様子は、さみしいものを感じます。

 先日、新聞で「街路樹の栄枯盛衰」という見出しを目にしました。
 夏の強い日差しから歩行者を守り、秋の落ち葉で冬の訪れを知らせてくれる街路樹。
 その顔ぶれが昔と比べずいぶん変わってきている、という内容でした。

 かつて、街路樹の代名詞といえば「プラタナス」でした。
 近年はプラタナスが徐々に減り、代わって「ハナミズキ」が急伸してきています。

 その理由は、毛虫の駆除や剪定などで維持管理にコストがかかるプラタナスよりも、その半分
 以下のコストですむハナミズキの方が経済的だからです。

 景観重視だった樹種選択から、“手間いらず”の選択へと変貌を遂げようとしているのです。

 同じように労務管理の手法も、今後変貌していくのではないでしょうか。
 昨秋からの不景気風から企業の体力は減退。企業のありようも変化の兆しが見えます。

 かつてと同じ労務管理の手法では限界に来ることが予感されます。
 時代に適合した労務管理を皆で知恵を出し合って模索していきたいと考えます。

 三河西支部でも、こんなことを考える機会を設けることができればと思っています。
 今後ともどうぞよろしくお願い致します。




2009.11.07 (Sat)
ねんきん定期便

「ねんきん定期便」が届いた。
仕事で見慣れているせいか、驚きはしないが、少々感慨深いものがある。

これまでの年金加入期間は、@国民年金第1号被保険者として 199ヶ月 A厚生年金保険 133ヶ月  の合計332ヶ月。年金加入履歴、厚生年金の標準月額とも、間違いなしだ。

この「ねんきん定期便」、ご丁寧にもこれまでの保険料納付額の合計額とともに、老齢年金の見込額まで書かれている。

受給までまだ何度も法律改正を繰り返す世代には、年金見込額はややもすると、過度の期待になりかねない。下がりこそすれ、上がるはずはないのだから。

そんなことを考えながら、こんな手数と金の掛かる「ねんきん定期便」とは何なのだろう、と思う。
自分の履歴は自分で管理すべきだし、国が個人の情報を毎度毎度、開示することもないだろう。

知りたいことがあれば、社会保険事務所に問い合わせたり、専門家に相談するとか、個人が動けばいいことで、国がすべて責任を持つものではないはずだ。

まぁ、色々炙り出されてきた過去の不正を正すという意味では、ありがたいことであるが・・・・。
ともかく、他人のものでない、自分の「ねんきん定期便」に関われてよかった!



2009.10.11 (San)
黒船襲来!

水曜日、異業種交流会の経営フォーラム。
出席した分科会が興味深かった。

 「仕事は自分で創れ!」

のテーマの下、(株)桝一市村酒造場 代表取締役のセーラ・マリ・カミングス女氏が報告。
「木桶仕込みの復活」「「寄り付き料理レストラン」オープンなどの“仕掛け”は見事なものだった。

「木桶仕込みの復活」は、効率が求められて久しい酒造業界からは逆行しているが、清酒が育まれた伝統的手法を守り、木桶職人を守り育てることにも繋がった。

「寄り付き料理」とは、蔵人が酒造りの期間(冬季の三ヶ月)に食した料理のこと。寒い時期の厳しい労働を泊り込みで担う男衆のために、栄養のバランスを考えて作られた料理。

これらは、すべて原点回帰といえるものだ。
アメリカ・ペンシルベニア州生まれの彼女が、原点回帰を目指したのはなぜだろう。

日本の良き伝統が崩壊しつつある現実に危機感を抱いたからか?
ややもすると、“茹でガエル”になってしまう日本人の閉鎖性を憂えてか?

そこに自分自身の役割を見出して、見事原点回帰を成し遂げた。
「仕事は自分で創れ!」とはいうものの、生易しいことではない。

中小企業がどんどん痩せている(仕事のない)昨今、社員に、「仕事は自分で創れ!」と言って、どれだけの人が叶えられるだろうか?

それを思うと、セーラ女子の為し得たことは、幕末の“黒船”に匹敵する行動力であった。


桝一市村酒造場 看板


桝一市村酒造場 煙突


   桝一酒造場 http://www.masuichi.com/

   セーラ・マリ・カミングス 
http://www.masuichi.com/sarah/index.htm#



2009.09.27 (San)
何かしら光りあるやも!

今朝の中日歌壇(中日新聞)の入選句。

 何かしら光あるやも山動く選挙翌日職安は混む       (名古屋市)板倉亜澄

衆院選の民主党の大勝で何かが変わるかも、と皆の期待が膨らんでいる。
それは、月曜日の今日訪れた職安の混み具合から推察できるのだ。

昨日、2008年の民間平均給与が出た。
平均給与額は、429万6千円で、前年より1.7%(7万6千円)減。

中小零細企業の水準から見ると、この平均額はかなり高い。
大企業と中小零細企業では、どこまでいっても格差がある。

2008年1年間を通じて民間企業に勤めた給与所得者は1.0%増の4587万3千人。
うち女性が2.6%増の1805万5千人。

世帯主の賃金減少や失業を補うために、主婦が働きに出るケースが増えた可能性が高い。



2009.09.05 (Sat)
消毒液の作り方

月曜日、K労基署の次長からメールを貰った。
労基協会会報誌の寄稿に対する礼の後に次のように続いていた。

 先週、夏休みをいただき、多少涼しいところへ出かけましたら、
 ちょうど大陸から涼しい高気圧が張り出し、朝晩は少し寒いくらいでした。
 (最高気温25℃、最低気温15℃程度)

 明日からは学校も再開されるので、通勤途中の混雑もまた増します。
 短期間での気候の変化などで体が変調を来しやすいかもしれません。

 なお、当署が入っている合同庁舎の1階(税務署)職員に
 新型インフルエンザ感染者が1名出てしまったようです。

 ご本人の症状は軽くて済んだようですが、
 当庁舎内にも感染の危険性が現実問題として迫ってきました。

 ご利用の皆様方に危害が及ばないよう対応を図らねばなりません。
 先生も、ご注意いただきますようお願いいたします。

インフルエンザが身近にまで迫ってきている。
次長が言うように対応策を図らねば!

家人によると、昼のワイドショーでは、消毒液の作り方で持ちきりだそうだ。
早速、調べた。以下が消毒液の作り方です!


 
市販の塩素系漂白剤を使って、簡単にできる消毒液の作り方

500mlのペットボトルの水に、ペットボトルのフタで約2回分の塩素系漂白剤を入れてよく振る。
これで、濃度0.1%の消毒液が出来上がり!

気になる部分の消毒や冷蔵庫の中、ドアノブ、トイレ掃除など拭き掃除に有効。

2リットルのペットボトルの水に対して、フタで約2回分の塩素系漂白剤を入れてよく振る。
これで、濃度0.02%の消毒液が出来上がり!

子供のおもちゃや調理器具などの消毒に有効。

なお作った消毒液は、時間が立つと成分が抜けるので、すぐに使いきるのがいいようです。



2009.08.29 (Sat)
安全靴を履かなければならない法的根拠は?

月曜日、K社の常務から電話。
「なぜ安全靴を履かなければいけないのですか?」

K社は、夏の温度が尋常を超える鋳造工場。
ゆえに、夏場になると安全靴を脱いで作業する者が多々現れる。

部下の作業指導をする常務にとっては、安全靴を履かねばならぬ法的根拠を頭に入れて、作業者に対処しなければならないのだろう。

安全靴については、安衛則第558条で定められている。

  労働安全衛生法規則第558条

@事業者は作業中の労働者に通路等の構造または当該作業の状態に応じて、安全
  靴その他適当な履物を定め、当該履物を使用させなければならない。

A前項の労働者は、同項の規定により定められた履物の使用を命じられたときは、
  当該履物を使用しなければならない。

しかし、どのような作業状態で安全靴を使用すればよいかの定めはない。
事業者が作業の状況を考慮して、安全靴の着用を判断すべきなのだ。

要は、「安全靴を履いていれば防げた災害をなくすこと」なのである。
安衛法の保護具の基本的な考え方は、すべてここにある。

しかしながら、具体的な保護具着用の数値基準がなく、危険を予期したら必要な対策・必要な保護具を着用しなければならない、ことほど難しいものはない、と思うがどうだろうか?



2009.08.23 (San)
寺の鐘を作って生き延びた日立造船

盆が過ぎた。秋風が灼熱の太陽の後ろで待機している時期だ。
やがて、陽が勢いをなくす頃、風は悠々と吹きすさぶだろう。

昨秋からの景気の減退を引きずってか、企業は今のところ音なしの構えだ。
構えるどころか、どうしていいか分からないというのが実態だろう。

一口に「知恵を出せ」といっても、普段から知恵を出す癖のついていない中小企業では、無理な話で、私にできることはといえば、適当なヒントをさりげなく語るくらいだ。

「商売のタネ本」(三浦一郎 富永正文)を久しぶりに開いている。
商売のヒントが、無数の蜘蛛の糸のように繰り広げられている。

第二次世界大戦が終わった直後の「日立造船」。
造船会社とは名ばかりで、鍋釜を作って何とか経営を切り盛りしていた。

そんなとき、当時の社長・松原与三松(まつばらよそまつ)は、大阪の築港工場の中に、つり鐘がゴロゴロしているのを見つけた。戦時中に供出された鐘である。

「もう平和になったのだから、お寺は鐘がなくて困っているだろう。これを作れば商売繁盛、仏恩報謝」と、早速寺院をまわって注文をとり、鐘の大量生産に取りかかったのである。

「鐘ひとつ売れぬ日はなし造船所」というわけで、日立造船は、みごとに苦難の時代を生き延びた。



2009.07.25 (Sat)
雇用調整助成金が売上を超した?

水曜日、中小企業家の集まりの会があった。
暗い世相を映し出すように、どの社長の顔も暗い。

仕事量が激減し、売上が通常の月に比べ、3分の1。
そうなれば、明るく振舞えと言う方が無理な話だ。

そこを反映したものか、幹事がいつもの「近況報告」に変え、「最近楽しかったことは?」と質問を切り替えていく。最近楽しかったことを考えると、何だか楽しくなっていく。

景気は心理面が大半だというが、要は気持ちの持ちよう。売上が3分の1になろうが、5分の1になろうが、飢え死にした話は聞いたことがない。

本当に困っている人には失礼だが、「楽しいことを考える」のは、次の飛躍につながると思うが、どうだろうか?現状を憂えていても仕方がないのなら、先の先の良い事を考えていくことだ。

「今月の収入の一番は、雇用調整助成金だ」という社長がいた。
雇用調整(休業、教育訓練、出向)で得た助成金が、何と売上よりも多いというのだ。

「休業+教育訓練」という図式で雇用調整を行えば、単純に計算して、1人当たり1日、(7,730円+6,000円)。人数分を乗ずれば、その月の雇用調整助成金が算出される。

10人が10日の(休業+教育訓練)をすれば、

 13,730円×10人×10日=1,373,000円

仕事が激減している中にあっては、こうした現象が発生することもあるだろう。
しかし、大切なことは、次の飛躍につなげていくこと。

そのために今、何ができるかを社員一丸となって考えていくことだ!



2009.07.05 (San)
一時帰休に伴う月額変更

算定基礎届の提出期限が差し迫っている。
年中行事の一つだが、今年度は多々戸惑うことが発生している。

一時帰休に伴う月額変更である。

昨秋からの未曾有の景気低迷は、多くの会社に休業をもたらし、休業による賃金低下は、固定的賃金の変動とみなされ、月額変更の対象になるというのである。

通達(昭和50年3月29日保険発第25号・庁保険発8号通知)がある。
 
一時帰休に伴い、就労していたならば受けられるであろう報酬よりも低額な休業手当等が支払われることとなった場合は、これを固定的賃金の変動とみなし、随時改定の対象とすること。
 
ただし、当該報酬のうち固定的賃金が減額され支給される場合で、かつ、その状態が継続して3ヶ月を超える場合に限るものであること。

なお、ここでいう3ヶ月とは、暦日ではなく、月でカウントすることになる。例えば、一時帰休の開始日が3月10日とした場合は、6月1日の時点でその状態が継続して3ヶ月を超える場合となる。

したがって、6月1日に一時帰休の状況が解消している場合には、3ヶ月を超えてないので、随時改定の対象にはならない。

この通達が基本であって、会社毎にあらゆるケースが想定される。
よって、提出期限が差し迫っているのに算定基礎業務(月額変更含む)は一向に捗らない。



2009.06.21 (San)
霧は晴れてますか?

 久しぶりハローワークで同窓会             サラリーマン川柳より

月曜日、得意先から求人募集の依頼を受けてハローワーク刈谷へ。
なぜか、同級生のFが、入り口にたむろしていた。

人一倍、大きな顔だから良く目立つ。話し掛けると、職を失ったとかで、昨秋からの著しい景気後退を受けてのリストラ組だった。

Fは確か、建築関係の仕事に就いていたと記憶するが、この建築不況の最中にあっては、事業主も雇用を守ることは容易ではなかったのだろう。

景気が底を打った、と最近よく言われる。 求人募集の依頼がここのところ増えてきている。
霧がしだいに晴れていくようにも見えるが、まだまだ霧は深いのかも知れない。

製造業の霧が少しずつ晴れてはいるが、小売・卸といった業種で新たな霧が発生しているようにも見える。視界がパノラマのように360度晴れ渡るのはいつの日か?

「久しぶりハローワークで同窓会」が現実にならないように祈りたい。
まだまだ仕事を止めるにはもったいない年頃でもある。



2009.06.07 (San)
インタビュー

「お父さん、今度インタビューするからね!」
先日、三男坊が何気なく話しかけてきた。

「インタビュー?」
俺は有名人じゃないぞ!と言いたかったが、言葉が出なかった。

どうやら、、身近で働いている人に、その「仕事」をインタビューすることで、「働く」ことの意義を考えようとする学校授業の一環であるらしい。

いいことだ。生きることの喜び、楽しさ、辛さ、切なさ、そうした声を聞くことも、少なからず生活力を身につけることになるだろう。色々なことを知ることが、今は大切なことなのだ。

以下は、インタビューの内容。

 インタビューした人   柴田 和彦
 インタビューされた人  柴田 比呂志

@現在の職につくまでの履歴(りれき)

昭和56年 3月 南山大学・経営学部卒業
            敷島製パン(株) 刈谷工場 販売課に入社
昭和58年10月        〃  退社
            詩を書くために上京 無限アカデミー(詩の学校)入校
昭和60年 3月 無限アカデミー卒業と同時に帰郷
昭和60年 4月 西三河労務管理センターに入所  社会保険事務及び労務管理を学ぶ
昭和62年11月 社会保険労務士試験合格
平成 2年 9月 西三河労務管理センター退所 
平成 2年10月 あおみ労務事務所開業 現在に至る

Aその職についた理由

学生の頃から労働法に興味があったことと、社会保険・労働保険関係の仕組みについて学んでみたかったためです。

B仕事の内容

中小企業に勤める社員さんが安心して働ける環境作りのお手伝いをすること。
具体的には、社会保険・労働保険に関する事務手続き、就業規則や諸規程の整備、年金相談、労務管理の相談・指導、助成金の申請などを行なっています。 

C仕事で楽しかったこと 

毎月定期的に会社を訪問しますが、事務所に飾られた花がきれいだったり、知らない花に出会い、花の名を教えてもらったときなどに、楽しさを感じます。

D一番大変な仕事は何か

会社では、事業主と社員さんとの間でトラブルになることがしばしばあります(給料面などの労働条件の部分が多いです)。お互いがもっと話し合えばいいのですが、言葉が足りなかったために誤解を生むケースがほとんどです。そんなとき、事業主と社員さんとの間に入って、お互いがプラスになるような解決案を見つけていきます。互いが納得してくれ、和解してくれたときは、この仕事をやっていてよかったと思います。

E仕事は何年間続いていますか

 修行時代の5年6ヶ月と開業してからの18年8ヶ月とで、合計24年2ヶ月続けています。

F一日何時間仕事をするか

会社訪問と事務所での事務などでだいたい10時間くらいは仕事をしています。

G難しい仕事はありますか

人が相手の仕事ですから、仲介に気を使うことが多いです。どちらの顔も立てねばならず、お互いがプラスになる解決策を見つけるのが難しいです。
答えのある仕事は簡単ですが、労務管理は答えのない仕事ですから、相手の立場を思いやり、誠実に問題と向き合うのが大切だと思っています。



2009.05.16 (Sat)
「休業」が止まらない!

今、多くの企業が「中小企業緊急雇用安定助成金」(中安金といいます)を利用しているが、そろそろ息切れする企業が現れつつある。

完全に資金ショート。何しろ、社員の休業手当を補填してくれるのはいいが、売上がどこもかしこも大幅減。ところによっては、一過性の薄日が差し込んで入るが、いかんせん続かない。

今日は、早朝から来客。例によって「中安金」の説明に始終する。
昼一番で企業訪問。ここでも「中安金」の説明会。

製造業は一通り助成金利用が一巡したが、小売、卸売り企業が新たに休業を開始。
かつて「悲しみが止まらない」(杏里)という歌があったが、今は、「休業」が止まらない。

どの企業も、どうしていいのか分からないのが現状のようで、経営というものを今まで真剣に考えたことがなかったツケが一挙に潮を吹いたかのようだ。

自分のことは自分で考えるしかない。他人に相談するのもいいが、まず自分なりに方向性を出すことだ。そして、それが間違っていないか複数の経営者に聞いてみるのがいい。

できるだけ多くの経営者に聞いて、意見を集約すれば、それほど悪い方へはいかないものだ。
いまこそ経営者のネットワークが必要なときだ。

求めよ、さらば与えられん!(マタイによる福音書) がんばれ社長!



2009.05.03 (San)
「内定」は卑怯者の言葉

ある方から辛辣な批判を頂きました。批判の核心はこうです。

 
「内定」は卑怯者の言葉

間接的にせよ、企業の労務管理を担当している関係上、見逃すわけにはいきません。
「内定」を取り消すことが卑怯というのではありません。「内定」そのものが卑怯だと!

ある方のメッセージには、こんな言葉が並びます。

 僕は思うのです。そもそも「内定」っていう言葉がいけないんだって。
 この世から「内定」を廃絶して、選挙速報みたいな「当確」とか、「確定」にすればいい。

 「内定」なる言葉はこれまで、就職希望者と採用側企業との間に意味の微妙な温度差を
 作ってきました。学生からすれば
 
  「内定が出た」 = 「雇用契約を結んでもらった」 

 なのに、企業側は

  「内定を出す」 = 「とりあえずの口約束を交わした」

 だから、企業側にしてみれば

  「ええっ?内定って反故にしちゃいけないの?だってまだ契約書もハンコもないんだよ?」

 っていうのが本音だったんじゃないでしょうか。

そして、ついに核心を突きます。

 内定という曖昧な甘言を廃止せよ!
 今後は契約を交わし「確定」が成立したとき初めて人材を確保できる方式に変えるべきだ!

ずいぶん過激な意見のようですが、曖昧模糊とした日本人のこれまでのやり方を痛烈に批判していて、「内定を取り消された人」や「派遣切りにあった人」などには胸がすく思いでしょう。

一方で、そんなに簡単なものではないという経営者の声も聞こえてきそうですが・・・・。
「内定」ではなく、「当確」や「確定」とするのは、要は、経営者の覚悟の問題なのでしょう。

「人を雇用する」とは

 「人の人生を預かる」 = 「人を幸せにする」

ことを忘れてはならないのだと思います。

さて、ある方とは、諏訪哲史さん。
2007年「アサっテの人」で芥川賞を受賞した1967年生まれの新進気鋭の作家です。



2009.04.18 (Sat)
失業問題と演劇

日経新聞・夕刊を開く。
文化欄の「失業問題は演劇と無縁か」(芸文余話)の文字が、目に飛び込んでくる。

読み進めていくと、どうやら東京都内のある劇場では、失業保険受給者に切符を割引販売しているようだ。つまり、失業中なら切符が安くなるというアイデアを持った劇場である。

いいことだ。未曾有の大不況で求人が少ない中、失業者は時に家に引きこもりになりがちだが、こうしたアイデアが功を奏せば、失業者も街に出ようという気になる。

今までの日本では、「失業中に芝居?そんな暇があったら就職活動しなさい」と言われるのが落ちだったが、不景気風がこうも冷たくては、“就活”は禁句だろう。

それで、失業者を元気づけるアイデアが必要になる。
レストランもコンビニも、失業者に割引の制度を設けたらどうだろう?

社会的弱者を救済するということではなくて、経済活性化への誘引としての割引制度として位置づけたらどうだろう。劇場の切符割引販売は、そんなことを教えてくれる。



2009.04.12 (San)
派遣会社が「結婚予備校」

 経営悪化 派遣会社が「結婚予備校」

という見出しが、中日新聞・社会面に踊る。
「“婚活”に活路」とも書かれている。

最近、“婚活”という文字を目にする。何だろうと思っていたら、どうやら「結婚のための活動」らしい。“就活”(就職活動)に対しての、“婚活”であるようだ。

さて、稲沢市の人材派遣会社が「結婚予備校」を設立した。景気悪化による“派遣切り”で、本業だけでは厳しくなり、派遣社員のスキルアップなど人材派遣で得たノウハウを生かしての設立だ。

これまで派遣社員に対しては、あいさつや接客などの講座を受けさせた経験から、“婚活”に絡めればビジネスチャンスがあると考えたのだ。

予備校は独身男女に身だしなみや食事のマナーなどの講義を月二回、計十二日間行う。
同じ会場で男女が学ぶので、出会いの場にもなると予想する。

受講料は三十万円だが、すでに三十三人から申し込みがあった。新入生たちは、早速歩き方や立ち方、豊かな表情をつくる顔の筋肉のトレーニングに取り組んでいるようだ。

雇用崩壊という厳しい現実の中、したたかに生き抜いている派遣企業がある。
生き残れるかどうかは、今まで蓄積した経験と社会の需要をしっかりと見つける力だろう!




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あおみ労務事務所 社会保険労務士 柴田比呂志
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